読書感想文の書き方 実はカンタン!「事前準備」に秘訣あり

みなさんこんにちは!塾長です。
当スクールでは開校以来、大学・高校の推薦入試合格率100%の実績をキープしています。

推薦入試では多くの学校で小論文や志望動機書、自己推薦書などが課せられますが、これらをきちんと書くための文章力や、表現力、思考力などは短期間で身につくものではありません。

文章で表現する力が必要な場面として、最も早く遭遇するのが小学校での「読書感想文」です。
読書感想文がしっかり書けるようになれば、将来の高校・大学受験にも役に立つことは間違いありません。

もしかしたら、我が子の文章力に不安を感じている親御さんもたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

今日はそんな方々のために「読書感想文の書き方」についてポイントをお伝えしたいと思います。

目次

「作文嫌い」はあたりまえ

皆さんの中で、我が子は「三度のご飯よりも作文が好きだ!」「文章を書きだしたら止まらない!」などという方、いらっしゃいますか?

こういった方は非常に少数派だと思います。

ほとんどのお子さんは作文嫌いです。私も中学2年生ころまではそうでしたから(笑)

ではなぜほとんどのお子様が作文嫌いなんでしょうか。

お子様を「作文嫌いにさせているもの」が4つあります。
それらについて今からお話ししたいと思います。

作文嫌いのもと
・その1「原稿用紙」 いきなり目の前に広げても何も教えてくれない!
・その2「本」 感想文を書くための読み方をしよう!
・その3「先生」 評価はしてくれるけど、一人ひとりへの書き方指導は難しい!
・その4「親御さん」 「もう書けたの?まだなの?」と立ちはだかる存在から脱却しよう!

作文嫌いのもと その1「原稿用紙」

お子さんを作文嫌いにさせてるもの、その1は「原稿用紙」です。

原稿用紙って、ただマス目が書かれているだけで、あなたやお子様には何も教えてくれませんよね。

その上「〇枚以上」「〇〇字以上」という無言のプレッシャー。

そんな不親切な原稿用紙にいきなり向かっても「書けないのは当たり前」です。

特に感想文が宿題で出ている場合、提出前日に慌ててとりあえず原稿用紙に向かうお子さんもいらっしゃるのでは。

作文が苦手なお子さんは、本を読めばすぐに原稿用紙に向かい、そして途方にくれてしまいます。

もちろん読書感想文は原稿用紙に書くものですが、何の準備もなしにいきなり書いて完成させるのは不可能です。

作文嫌いのもと その2「本」

お子さんを作文嫌いにさせてるもの、その2は「本」です。

お子様たちが「本嫌い」 だからでしょうか?

いいえ、そういうことではありません。

本の好き嫌いよりも大切なのは「本の読み方」です。

本を読む目的は、「趣味」「娯楽」「勉強」「教養」「時間つぶし」など様々です。

しかし今から皆さんが本を読む目的は「感想文を書くため」です。

お子様が読もうとしている本が文学作品なら、そこに描かれている風景や登場人物の姿を想像しながら鑑賞するのも良いでしょう。

でも実際に「感想文が書けない読み方」をしていれば意味がありません。

ただ鑑賞するのが目的の場合と、感想文を書く目的の場合とでは、「本の読み方」が異なるのです。

作文嫌いのもと その3「先生」

お子さんを作文嫌いにさせてるもの、その3は「先生」です。

こう話したのは、何も先生を批判するためではありません。

「先生」と「読書感想文」のかかわりを考えれば致し方のないことなのです。

学校の先生は、お子さん達に作文や読書感想文という課題を与え、提出された感想文を評価して成績をつけたり、優秀な感想文を書いた子を褒めたりはするかもしれませんが、うまく書けない子たちが「先生、書き方を教えてください」と言ったとしても、ひとりひとりに合わせた指導をするのは困難です。

なぜなら、先生は「作文や感想文の書き方を教えるプロ」ではないからです。

作文嫌いのもと その4「 お父さん・お母さん 」

お子さんを作文嫌いにさせてるもの、その4は「お父さん・お母さん」です。

これも誤解の無いように言っておきますが、ご両親を責めるのは本意ではありません。

しかしもしご両親がお子さんの作文について「まだ書いてないの?早く書きなさい!」などと急かしたり、「こんなのじゃダメ、何が言いたいの?」などと作文の内容についてまで否定的なことを仰っているようであれば、かかわり方を変える必要があります。

お子さんが作文を書くにあたってご両親にやっていただきたいのは、「正しく質問する」ことです。

この質問にはコツがありますので、後ほど触れたいと思います。

作文をサクサク書くための「事前準備」とは!?

では、今までに挙げた4つの「作文嫌いのもと」を克服して、サクサク書けるようにするにどうすればいいのでしょうか。

それには書く前からの「事前準備」に秘訣があります。

事前準備のポイントは次の3点です。

事前準備のポイント3点
1 本を読む段階に意識すべきこと4つ
2 原稿用紙に向かう前にカンニングペーパーを作る
3 ご両親が手伝う場合に必要な「質問力」

ではそれぞれについてさらに詳しく見ていきましょう。

事前準備のポイント1 本を読むときに意識すべきこと4つ

  • 気になった「シーン」は? 作者はなぜそのシーンを描いたんだろう? そのシーンを見てどうしようと思った?
  • 気になった「セリフ」は? 登場人物はなせそう言ったんだろう? そのセリフにどう思った?
  • 気になった「行動」は? 登場人物はなぜそうしたんだろう? その行動を見てどうしようと思った?
  • 気になった作者の「意見」は? 作者はなぜその意見なんだろう? その意見にどうしようと思った?

常にこれを意識しながら読み、そのページに付箋を張り付けたり、紙に書き出したりしましょう。
(これをしないと、どこに書いてあったか忘れてしまいます!)

事前準備のポイント2  原稿用紙に向かう前にカンニングペーパーを作る

ここでいう「カンニング」とは、不正行為の意味ではありません!笑

読書感想文はテストでもないのに何も見ないで書こうとする子がたくさんいます。

頭の中だけで文章を考え構成を組み立てながら書くのは、大人になってからでも非常に難しいことです。

まずは本を見ながら箇条書き

先ほど、付箋を張り付けたりメモを作りながら本を読みました。これを活用しない手はありません。

大き目の紙かノート(できれば見開きB4以上)に、感じたことや思ったこと、自分ならどうするかなどをどんどん書いていきます。

この段階ではきちんとした文章にする必要はなく、箇条書きで構いません。

主人公は優しい人だと思う。なぜなら〇〇に〇〇と言ってたから。

登場人物〇〇は〇〇というひどいことをした。私ならこうする。

〇〇のシーンがあった。〇〇を伝えたかったからでは。

作者の〇〇という意見には、同じような経験があるのでよく理解できる。

こんなふうにどんどん書き出しましょう。できれば6~8個くらい書いてみましょう。

では原稿用紙に向かおう!

では、これまでに書いた箇条書きの中から3つ程度、選んでみましょう。

そして、それを文章にして原稿用紙に書くのです。

これまでは事前準備です。やっとここで原稿用紙に向かうことななります。

みなさんいかがでしょうか?

いきなり原稿用紙に向かって途方に暮れていた頃と比べてみてください。

事前にカンニングペーパーを作ったことで、書き始めるハードルがかなり下がったのではないでしょうか?

事前準備のポイント3  ご両親が手伝う場合に必要な「質問力」

前述しましたが、お母様・お父様が読書感想文を手伝う場合にしてほしいこと、それは「正しく質問する」ことです。

でもどう質問すればいいの?さっぱりわからない・・・・

ご安心ください。ご両親まで途方に暮れる必要はありません。(笑)

先ほどの「事前準備ポイント1」で挙げた「本を読むときに意識すべきこと4つ」、これをそのまま質問すればいいのです。

このセリフ、何か気になった?だとしたらなぜ気になった?

このシーン、すごいよねー。どう思った?自分だったらどうする?

この登場人物、ひどくない?なぜこんなことしたんだろう?

作者って、〇〇についてこう考えてるよね?自分はどう思う?

いかがでしょうか?

ここで注意が必要なのは「お子さんの感想には〇をつけてあげる」ということです。

大人から見て少々的外れでも、頭ごなしに否定してしまうと、お子さんは「正解を求めようと」してしまいます。

すると再び「何を書いていいのかわからない」状態に逆戻りです。

それでも〇をつけてあげられない場合は、焦らずゆっくりといろんな角度から質問を投げかけてみてください。

だんだんと素晴らしい感想文に近づいてくるはずです!

「すごい!読書感想文教室」開講中です

学研CAIスクール三田駅前校では、読書感想文の書き方を身に付けたい小中学生とその保護者様を対象に、「すごい!読書感想文教室」を開講中です。

本講座は、読書感想文を書くための単なる手伝いではなく、将来必要とされる文章力・表現力を身に付けることを目的としたものです。

是非この機会にご検討ください。

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この記事を書いた人

油谷のアバター 油谷 学研CAIスクール三田駅前校塾長

大学卒業後に民間企業で5年間勤務した後、公務員(警察官)として18年間勤務。警察官時代には、韓国での語学留学(その後、通訳・翻訳担当に)、そして中東・クウェートの日本大使館で外交官としての勤務を経験することができました。いつも子供たちを指導しながら、「何のために勉強しているのか」「学んだ先には何があるのか」を、実例を挙げて具体的に示すことを心がけています。

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