高校入試問題 2021年の分析と2022年に向けての対策(4)社会

みなさんこんにちは!塾長です。

当スクールでは開校以来、常に公立高校第一志望校合格率90~100%をキープしています 。

今日はシリーズ4回目、2021年春に行われた高校入試~社会~についてお話ししたいと思います。

目次

2021年度入試 社会の傾向

 社会は時事に関する問題が多いため、例年、最新の話題に関する問題が数多く出題されています
 たとえば、2021年度から教科書に掲載されている「パリ協定」は、すでに2020年度の埼玉県の入試で出題されていますし、先進国のCO2排出量削減に関する問題も昨年から散見されるようになりました。

 また、英語と並んでSDGsに関する問題が非常に多く見られます
  新教科書では冒頭のページでSDGsについて説明していて、社会という教科が「身近な課題の解決」を重視していることがわかります。

どんな問題が出題されている?その対策は?

出題例① ~社会の対策にSDGsは必須!~

 SDGsといってもその内容は幅が広く、「実際に受験対策はどうすればいい?」と疑問を持つ人もいるでしょう。
 まずは過去問の出題例を実際に見てみましょう。

SDGs 入試出題例

SDGsの出題傾向と対策 

 上記秋田県の 問題では「男女雇用機会均等法」、宮城県では「化石燃料」が取り上げられています。
 SDGsは「17の目標」が掲げられており、最低でもこれらは要チェックです。

 「男女雇用機会均等法」は、SDGs目標5の「ジェンダー平等を実現しよう」 
 「化石燃料」は、目標7の「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」と目標13の「気候変動に具体的な対策を」

にそれぞれ関連した内容です。

 他にも、
  「モノカルチャー経済からの脱却」、「フェアトレード」、「多文化主義」、「グローバル化」
  「女性の社会進出」、「労働環境」、「子育て支援」、「温室効果ガス削減」、「海洋プラスチックごみ」 
などに関する問題が出題されています。   

 社会の勉強をするときは、常に「この単元はSDGsの目標と関連していないか」という視点を持つことが大切です。
 また、勉強中だけでなく、テレビのニュースや新聞記事などに、SDGsを意識しながら触れる習慣を身につけましょう。

その対策は? ~資料の読み取りがカギ~

 上記の出題例を見ても、県によって当然内容は少し異なりますが、いずれも表やグラフ、地図などの「資料を読み取る」という部分では共通しています。
 SDGsに関する専門的な知識までは要求されませんが、教科書から得た知識だけでは解けない問題が多く、「知識+資料からの読み取り」の力が必要となります。
 社会を勉強する際は、一問一答形式の問題に加えて、資料問題をしっかり演習しておきましょう。

出題例② ~「防災・減災」が新しい教科書の重点項目に~

 防災・減災に関する問題は2011年の東日本大震災をきっかけに非常に多く出題されるようになり、10年たった今もその傾向は変わりません。
 社会だけでなく、理科、英語、国語なども含めれば、災害に関連する問題が必ず出題されると考えて差し支えないでしょう。
 では、実際の入試問題を見てみましょう。

大分県 大問5

防災・減災関連問題の出題傾向

 新しい指導要領では防災教育の充実が図られています。
 入試問題の中には理科・社会双方の知識が要求される教科横断型のものも見受けられます。
 入試問題を作る側の高校も、「受験生に知っておいてほしいこと、意識しておいてほしいこと」を入試で出題し、意識づけをしていると考えられます。

その対策は? ~防災・減災に関心をもとう~

 この分野においても、日ごろのニュースや話題になっていることへの関心を持つことが大切です。
 知識として暗記するだけでなく、防災・減災のためにはどうすることが必要か?という観点を常に持っておきましょう。

まとめ

・最新の時事問題に関心を持とう!
・特にSDGs、防災・減災は必ずしっかり押さえておく!
・資料の読み取る力が必要、資料問題の演習を繰り返して慣れておこう!
・知識だけでなく「これからの社会をどうしていくべきか」という視点を忘れずに!

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この記事を書いた人

油谷のアバター 油谷 学研CAIスクール三田駅前校塾長

大学卒業後に民間企業で5年間勤務した後、公務員(警察官)として18年間勤務。警察官時代には、韓国での語学留学(その後、通訳・翻訳担当に)、そして中東・クウェートの日本大使館で外交官としての勤務を経験することができました。いつも子供たちを指導しながら、「何のために勉強しているのか」「学んだ先には何があるのか」を、実例を挙げて具体的に示すことを心がけています。

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